大人の予防
このように思っていませんか?
- 毎日歯磨きしているので、むし歯や歯周病にはならない
- どこも痛くないから、歯医者に行く必要はない
- むし歯になったら悪いところを削って詰めれば治るだろう
- 硬いものも噛めるので、何年も歯医者に行っていない
あてはまる項目が多い方は、全身の健康まで損なうリスクを招きかねません。
ご自身とご家族の健康を守るには、
「お口」の健康について適切な知識「デンタルIQ」を高めることが大切です。
お口と全身はつながっています

むし歯や歯周病の原因菌は、お口から血液の流れに乗って全身を巡り、糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞・認知症・誤嚥性肺炎・早産などの重い全身疾患にも密接に関与することが明らかになっています。
つまり、お口が「病気」になると、身体全体にも悪影響が及ぶことから、お口は「健康の入り口」と言っても過言ではありません。
むし歯や歯周病を「たかが…」で片づけずに、予防にしっかり取り組むことが「命を守る」ことへつながります。
歯周病に関連のある疾患
- 糖尿病
- 誤嚥性肺炎
- 脳梗塞
- 認知症
- 狭心症・心筋梗塞
- 早産・低体重時出産
- 関節炎・腎炎
- 骨粗しょう症
- メタボリックシンドローム など

歯科医院での定期的な「プロケア」

定期検診
むし歯や歯周病の初期症状はほとんど自覚できず、気づいた時にはかなり症状が進行していた…というケースが多くみられます。
むし歯は「痛い」「しみる」などのはっきりとした自覚症状が出てからでは、治療期間も費用もかさみ、相当の負担になります。
歯周病は重度になってしまうと、歯を支える歯槽骨が溶けてしまいます。一度溶けてしまった骨は元に戻すことができません。こうして歯が支えられなくなると噛む力が失われ、食事が満足にできなくなります。
このように、さまざまな悪影響を与えるむし歯や歯周病。定期検診で早期発見・早期治療に努めましょう。

唾液検査
唾液の状態はお口の中の状態を明確に示します。
当院では「唾液検査キット」を用いて唾液を検査し、むし歯にかかるリスクやお口の健康状態を数値化します。その検査結果をもとに、患者さまだけのセルフケアをご提案します。
より効果的な毎日のケアで、むし歯を徹底的に予防しましょう。

スケーリング・PMTC
きちんと歯磨きしているつもりでも、お口の40%の部分に磨き残しがあると言われています。磨き残した歯垢はやがて歯石となり、いつもの歯磨きでは取り除くことができなくなります。
そこで硬くなった歯石を取り除くためには、スケーラーという専門器具を用いる「スケーリング」や、専用器具と薬剤を用いる「PMTC」など、歯科医院で受けられる処置が効果的です。
特に「PMTC」は歯垢や歯石のほか、細菌が膜状になったバイオフィルム、茶渋やタバコのヤニといった着色汚れまで落とすことができて、お口が大変さっぱりします。ツルツルになった歯の表面には歯垢がつきづらくなるため、むし歯・歯周病予防につながります。

歯磨き指導
むし歯や歯周病予防の効果を上げるため、プロのケアのほかご自分でできるセルフケアも充実させましょう。
当院では患者さまごとに異なるお口の状態に合わせ、歯科衛生士がブラッシングの方法や、歯ブラシ・デンタルフロスなどケア用品の選び方などもアドバイスいたします。
子どもの予防

子どものうちからしっかり予防
歯は一度削ってしまうと、もう元には戻りません。そのため、できる限り歯を削らない、抜かない治療をめざしますが、場合によってはそうできないこともあります。
歯を失うリスクを避けるためには、子どものうちから「予防」に取り組むことが大切です。定期的に検診に通い、お口のクリーニングや適切な歯磨き方法を身につけていきましょう。
子どもの予防ケア
当院では以下のようなケアで、お子さまの大切な歯をむし歯や歯周病からお守りしています。

フッ素塗布
フッ素には、歯の再石灰化を促して歯質を強くする効果があります。
フッ素配合の歯磨き剤で毎日歯磨きするのもいいですが、歯科医院で高濃度のフッ素を塗布すると、むし歯予防の効果がより高まります。塗布するフッ素は安全性が確認されたものなので、お子さまへの使用にも問題ありません。

定期検診
お子さまの歯(乳歯)は柔らかいため、むし歯になりやすく進行も速いのが特徴です。
定期的に検診を受けていれば、むし歯も早期発見・早期治療ができるので安心です。お子さまのお口の状態にもよりますが、3~6ヶ月に一度のペースでチェックし、お口の健康を維持していきましょう。
原因不明の痛みで
お困りの方へ
検査をしても原因がわからないような、お口の中・舌・顎などに感じる痛みやしびれ。
歯科医院をはじめ、さまざまな医療機関を受診したがいっこうに治らない。
……そんな原因不明の慢性的な痛みにお悩みではありませんか?
- 抜歯したのになぜか痛む
- 神経をとったはずなのに歯が痛い
- 口の中が痛むが、どこが痛んでいるのかわからない
- 歯が痛むのに、検査では悪いところはないと言われた
検査をしても原因が究明できず、治療しているのに痛みはそのまま…など、顔面・お口の中・歯に生じる
原因不明の慢性的な痛みやしびれ、違和感などでお困りでしたら、ぜひ当院までご相談ください。
口腔顔面痛について

むし歯や外傷などの直接的な原因がなかったり、むし歯などを治療して痛みの原因を取り除いたりしたにもかかわらず、お口の中(歯や顎、舌など)に慢性的な痛みやしびれが続くことがあります。「口腔顔面痛」と総称するこれらの症状は、その多くが原因不明であり、ゆえに治療を繰り返す方が多くいらっしゃるのが特徴です。
痛みの原因として考えられること
非歯原性歯痛
歯が痛むにもかかわらず、検査では異常が見つからないような痛みは「非歯原性歯痛(または非定型歯痛)」と呼びます。実は歯科以外の原因で痛みが生じ、多く指摘されるのは咀嚼筋の筋・筋膜疼痛の関連痛、痛みを脳に伝える神経の機能障害です。そのほか片頭痛、上顎洞炎に伴うもの、心因性の場合もみられます。
顎関節や咀嚼筋に原因がある場合
顎関節症を発症する人は、この20年の間に急増しました。特に15~20歳代の女性の患者数が目立ちます(男女比1:9)。顎の慢性的な痛みのほか、感覚異常を挙げる方が多いのも特徴です。
目や鼻・耳など口腔周囲に病変がある場合
咀嚼筋と顎関節筋以外で、お口・顔周りを構成する器官(目・耳・鼻・副鼻腔・咽頭・唾液腺・リンパ節・裂隙・頚動脈・皮膚など)に病気や異変があることによって痛みが生じます。
頭蓋骨の中(頭蓋内)に病変がある場合
頭蓋骨内部に病気や異変(腫瘍・脳動脈瘤・膿瘍・浮腫・血腫・出血など)があると、口腔顔面領域に痛みが生じる場合があります。
三叉神経痛や持続的神経痛など神経の異常が原因である場合
神経系の機能異常で痛みが生じることもあります。症状には三叉神経痛に代表される「発作性」と、従来は非定型顔面痛と呼ばれた「持続性」の2種類があります。
片頭痛や脳内出血など神経血管の異常が原因である場合
神経血管性の痛みが原因である場合もあります。「機能性頭痛(片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛など)」と「症候性頭痛(側頭動脈炎、脳内出血など)」の2種類があります。
強いストレスなど心理的、感情的要因によって引き起こされる場合
強いストレスやうつ病など、精神的な作用・要因によって痛みが引き起こされる場合があります。このような痛みは「心因性の痛み」と呼ばれ、身体的には異常が見られないことがほとんどです。感情・心理・精神的な障害が原因です。
原因別の対処が必要です

口腔顔面痛の原因は多岐にわたり、治療も原因別に対処しなければ症状は改善しません。しかも歯科・歯科口腔外科のほか、ペインクリニックや脳神経外科、精神科など複数の診療科間の協力が不可欠です。
当院では必要に応じて、連携する大学病院をご紹介しておりますので、ぜひ一度当院へご相談ください。